T&M通信
2012.09.04
T&M通信 9月号
● 今月の経営チェックポイント
□ 9月分(10月給与より徴収)から厚生年金保険の保険料が改定されます。
一般の被保険者の方 現行16.412% → 16.766%
* 被保険者負担率は8.383%です。
□ 秋の全国交通安全運動(9月21日(金)~9月30日(日)の10日間)です。
交通取締りが強化されますので、充分お気をつけ下さい。
□ 9月,10月決算法人の方は賞与等決算の対策の準備をして下さい。
□ 9月17日(月)は敬老の日,22日(土)は秋分の日です。
● 印紙税と消費税額について
先日お客様よりお電話でご質問を受けました。「領収証の額面が3万円以上なら収入印紙の添付が必要なはずだけれど,税抜き金額が3万円未満なら不要だときいたんですが本当ですか?」この答えは,半分本当で半分間違いですのでご説明したいと思います。
課税文書(領収証・契約書・受取書など)にはその記載した金額に応じた収入印紙の貼付が必要ですが,これに記載される消費税額はどうなるでしょうか?「記載金額」は消費税額を含んだ金額とされますが,次の文書については,消費税額等を区分して記載している場合,又は,税込価格及び税抜価格が記載されていることにより,その取引に当たって課される消費税額等が明らかである場合には,記載金額に消費税額等を含めないこととしています。(参考:国税庁 タックスアンサー)
次の文書とは,
(1) 第1号文書 (不動産の譲渡等に関する契約書)
(2) 第2号文書 (請負に関する契約書)
(3) 第17号文書(金銭または有価証券の受取書) のことです。
また消費税額等が明らかとは,具体例を領収証に関して説明すると
☆ 次の例は3万円未満となり非課税
① 領収金額 30,450円,うち消費税額 1,450円 と記載
② 領収金額 30,450円,税抜価格 29,000円と記載
③ 商品代金 29,000円,消費税額 1,450円合計 30,450円と記載
☆ 次の例は3万円以上となり印紙税は200円
① 領収金額 30,450円とだけ記載され,消費税に関して一切の記載なし
② 領収金額 30,450円,消費税額等 5%を含む,とだけ記載
と,同じ内容でも記載方法によって印紙税の要,不要が違いますので記載内容には気を付けていただく必要があります。また,この印紙には消印を押すのをお忘れなく。
(文責 中澤 里美)
● 中間納付(消費税)について
個人事業者様につきましては,消費税の中間納付を終えられた方もいらっしゃるかと思います。今回は,中間納付税額がどのように算出されているのか,記載させて頂こうと思います。
・中間納付の対象となる方
個人の場合は前年,法人の場合は前事業年度(以下「前課税期間」といいます。)の消費税等の年税額が60万円を超える方です。
(本来は、消費税(国税)の年税額48万円を超える方ですが,今回はわかりやすく地方税を含めて記載してます。)
・中間納付の回数 及び 税額
中間納付の回数は,前課税期間の消費税等の金額により異なります。
金額が高額になるほど回数も増えることになっています。
前課税期間の確定消費税等額 |
60万円以下 |
60万円超~ 500万円以下 |
500万円超~ 6,000万円以下 |
6,000万円超 |
中間申告の回数 |
不要 |
1回 |
3回 |
11回 |
中間納付税額 |
0円 |
前課税期間の確定消費税等額の1/2 |
前課税期間の確定消費税等額の1/4 |
前課税期間の確定消費税等額の1/12 |
年間申告回数 (確定申告含む) |
1回 |
2回 |
4回 |
12回 |
※納付期限については,決算時期により異なります。
(参考:国税庁HP 文責 伊藤 怜)
● 固定比率・固定長期適合率
固定比率・固定長期適合率とは,長期財務安全性を知るための判断基準であり,投下先である固定資産と資金の調達源泉である自己資本,固定負債の関係性からなります。
1)固定比率
固定比率(%)= 固定資産/自己資本 × 100
一度固定資産へ投下された資金は回収に時間がかかり,また,投下した資金を確実に回収できるかどうかはわかりません。したがって,資金は自己資本によることが望ましいと考えられます。
上記の計算式による固定比率は100%以下が望ましいとされています。
これは固定資産と自己資本の割合を比較した時に,自己資本を超えていないかどうかを判断しています。
ただし,この指標で投資の可否を判断しようとすると,自己資本が大きくない状況であれば投資ができなくなるため,次の固定長期適合率を参考にして,判断することもできます。
2)固定長期適合率
固定長期適合率(%)= 固定資産/自己資本+固定負債 × 100
固定比率とは異なり固定資産への投資資金を自己資本だけでなく長期借入金等の固定負債を加えて行う割合を計算する指標です。
上記の計算式による固定長期適合率は100%以下が理想とされています。この指標において,自己資本と固定負債の長期資金の範囲内で固定資産への投資が行われているのかを確認できます。
各月の試算表と同時に,経営分析表を手渡しさせていただいております。その数値の把握に役立てて頂ければと思います。
(参考: 管理会計 岡本清著 文責 西村 和久)
〇京都地下鉄 今出川駅より西に徒歩7分
〇京都市バス 堀川今出川バス停下車すぐ